医療財政の崩壊

国が社会保障費を抑制する中で、医師不足による病棟閉鎖や診療科閉鎖が起こっています。
また診療報酬の引き下げが追い討ちをかけ、地域医療を担う公立病院・公的病院の経営状況が
急速に悪化しています。

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ところが国は、財政健全化法や公立病院ガイドラインなどによる効率化一辺倒の経営的な締め付けを行っている為、全国各地で自治体病院・公的病院の廃止、縮小による地域医療の崩壊を招いています。「健康で文化的な生活」を支える生活保護も「構造改革」がもたらした貧困の増大と、社会保障費の削減、地方財政の縮小のなかで、機能不全の状態が見られます。生活保護の申請を受け付けられないまま餓死し、或いは抗議の自殺を行い、さらに孤独死が長期間放置されるなど生活保護にまつわる異常な状況が、全国各地に広がっています。

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2001年~2011年 医療機関・老人福祉事業者の倒産動向

2011年は、東日本大震災の発生により、被災地沿岸部の病院、老人福祉事業者の約4割が一時休止状態になり、大きな被害を受けました。またその一方で、多くの医師・看護士が被災者の治療にあたり、医療・福祉の重要性を改めて認識した年でした。

年々進む少子高齢化により、医療・福祉問題はより身近なものとなっていきます。問題を抱える医療機関、老人福祉事業者は数多く、患者と施設・ケアスタッフの需給バランス崩壊が懸念されるなど、早急に取り組むべき課題は数多くあります。

少子高齢化が進むにつれ、医療や福祉の問題はより身近なものになってきました。しかし、多くの医療機関、老人福祉事業者は、赤字決算や労働条件の悪化に伴う人材不足といった問題を抱えており、患者と施設・ケアスタッフの需給バランスの崩壊が懸念されています。

2001年から2011年の医療機関の倒産件数は381件(病院90件、診療所178件、歯科医院113件)、老人福祉事業者の倒産は134件。2011年は医療機関が32件、老人福祉事業者が14件となり、それぞれ2年連続で前年を下回りました。倒産態様別では、診療所、歯科医院、老人福祉事業者の8割超が「破産」となりました。業歴別では、老人福祉事業者の76.9%が「10年未満」となっています。

病院の倒産は、2007年に18件に急増しました。18件の倒産要因は「放漫経営」「設備投資・経営計画の失敗」が約6割を占め、残りは、医師不足、患者の選択意識の高まり(大病院への集中)、2006年度の診療報酬の引き下げ改定を要因としています。

2008年以降は、更に病院の経営環境の悪化が予想され、倒産件数の増加が危惧されました。しかし、2008年は7件にまで減少。2010年は13件、2011年は5件と変動を見せています。

病院の倒産主因には、大きな変化がみられます。ピークとなった2007年(対象18件)は、一般企業の“販売不振”にあたる「収入減少」の構成比が16.7%だったのに対し、2009年~2011年(対象28件)では39.3%にまで増加しました。本業で苦戦を強いられている病院が増えていますが、2012年度の診療報酬改定(本体はプラス1.38%)や「中小企業金融円滑化法」(医業を主たる事業とする医療法人などの場合は従業員300人以下が対象)の終了(2013年3月)などの影響も踏まえ、動向を注視する必要があります。

 

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